介護スロープってなに?屋外用と屋内用の違いや選び方をご紹介します
普通に生活している人たちにとっては気にならない段差も、身体が不自由な方や高齢者にとっては大きな問題になることがあります。
段差を放置したために、つまずきや転倒を誘発することもあるでしょう。そのリスクを軽減するのに役立つのが介護スロープです。
今回は、介護スロープの種類や選び方などを紹介します。
介護スロープには、屋内用と屋外用があります。
屋外で使われるスロープは、大きな板状になっています。
板を置くことで段差が緩やかな傾斜になり、足が上がりづらい方、車いすを利用している方でもスムーズに移動できるのが特徴です。
そのため、介護者と要介護者にとってはさまざまな場面で役に立つ用具といえます。
屋外用で使われるものの材質は、アルミ・鋼鈑・強化プラスチックなどです。さらに種類としては、固定タイプと持ち運びできるものがあります。
固定タイプは上記の材質以外にも、ポリエチレンのブロックを敷き詰めるタイプや業者に依頼しコンクリートなどで施工してもらう方法があります。
狭い住宅などでは屋外で使うような大きなタイプのものは使えません。
そのため屋内用には、屋外用より幅も奥行きも高さも格段に小さくなったミニスロープが作られています。
よく見られる材質は、木・ゴム・樹脂・エラストマーなどです。 住宅の敷居などの高さにより、対応した段差のものが選べます。
介護スロープを選ぶ際に気をつける点をご紹介します。
スロープを選ぶ場合は、対象の段差がどのくらいの高さであるかが重要になります。
なぜなら、車いすを押し上げるのが困難だったり、歩くのが大変なほどの角度がついたりすると設置する意味がないからです。
車いすに乗っている本人が自走で上がれる角度は5度で段差の12倍の長さ、介護者が車いすを押して上がれる角度が10度で段差の6倍の長さが必要といわれています。
介護スロープは、置くことで高低差が埋まり緩やかな傾斜を作れます。
その結果、介護者の負担を減らしたり、要介護者だけでなく、まだ介護が必要ない高齢者が転んで寝たきりになることを防いだりできる大切なものです。
ただし、スロープならどのようなものでもよいわけではありません。存在する段差に対し適切な長さや勾配のものを選ぶことが重要です。
介護者と要介護者にとってリスク軽減が軽減できるものを適切に選択し、より快適な生活が送れるようにしましょう。