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介護ロボット普及の現状は?今後の課題や期待されることについてご紹介

少子高齢化と同じく進行しているのが日本全体の人口の減少です。国土交通省のデータによると、日本の人口は2050年には1億人を割ることが推測されています。同時に進んでいく少子高齢化により、若い世代の人口減少、つまりは日本の労働力を支える世代の人口の著しい減少が予想されています。 日本経済全体への影響が懸念されますが、労働を担う人口が減ることは、今後も確実に増加していく介護を必要とする高齢者を支えるマンパワー不足に特に大きな影響があると言えます。 この状況を少しでも打破するために、日本では既に介護ロボットが取り入れられています。今回は、現時点での介護ロボット活用の現状について、また、今後の課題についてもご紹介します。  

介護ロボット普及の現状

少子高齢化が叫ばれるようになってから久しくありませんが、2021年現在において、介護ロボットはどのくらい活用されているのでしょうか。  

国内での介護ロボット普及に対する動き

現状を見る前に、国内における普及の動きを簡単にご紹介します。日本では2010年代前半から、国が主体となり介護ロボットの活用を促進するための支援が実施されています。購入時に補助金を出したり、ロボットの技術開発をおこなう企業への支援が含まれます。  

活用の現状

購入時や開発の支援策があるなかで、活用の現状はどうなっているのでしょうか。これまでに介護施設に足を運んだことのある人の中で、介護ロボットを実際に目にしたことがある人はそう多くはないかもしれません。 主に首都圏や大きい都市にみられるような、先進的な技術が搭載された施設などで導入されているというのが現状です。そして、都市の規模にかかわらず、実際に使われている施設は一部に留まっていると言えます。 ただ、上記支援策が政府から打ち出された2013年以降、介護ロボットの普及はそれ以前に比べると確実に拡大しています。2015年には、支援策に対する予算枠がさらに拡げられたことを機に、全国的に導入数が上がりました。国だけでなく、それぞれの都道府県においても補助金制度が制定されており、活用数自体は年々増加しています。  

現状を踏まえた課題と今後への期待

介護ロボットの導入は着実に進んでいるものの、人手不足を解消するには至っていないのが現状です。 それでは、現状を踏まえ、考えられる課題にはどのようなものがあるでしょうか。また、今後より活用が促進されるために期待されるポイントもみていきます。  

産業用ロボット技術を介護の分野に!

店頭における簡単な対応を実際に行っているロボットに出くわしたり、ニュースなどで見聞きしたことのある方は多いのではないでしょうか。 日本は産業用ロボットの分野において世界一を誇っています。日本ほど社会における高齢化率は高くはないものの世界的に少子高齢化が進んでいるため、日本以外の国でも介護ロボットの開発は行われています。最高水準にある日本の産業用の技術を、介護の分野にも活用されることが期待されます。  

実際の現場での活用促進

現状では活用数自体多いとは言えませんが、たとえ数が十分にあったとしても、実際に使用される現場にて適切に活用がなされなければ、介護ロボットの意味はないと言えます。そのためにも、操作や段取りなどをスタッフがスムーズにこなせるようトレーニングをおこなったり、現場にて実際に使用されるシーンを増やすことも重要な課題です。  

導入コストの削減

先ほど実際の現場にて使用することを挙げましたが、これには言うまでもなくそれなりのコストがかかってきます。 介護に限らず、産業用ロボットの導入にはまだまだ費用を要するという現状があります。そのため、現時点では補助金を使ったとしても、実際に取り入れている施設は限られています。 ただ、介護職の人材不足は差し迫った課題であるため、介護ロボットの活用をより促すためにも、コストの削減が大きな課題であると同時に、今後の改善が期待される点でもあります。  

介護ロボットの活用拡大が今後の日本社会の鍵に

少子高齢化の進行が避けられない日本では、介護が必要な高齢者の数は増える一方で、こういった人たちを実際に支えるスタッフ確保はますます厳しくなっていきます。そこで大きな役割を果たすことが期待されるのが介護ロボットの活用ですが、実際に取り入れて、活用するとなるとまだまだ課題が残されているのが現状です。 しかし、少子高齢化が激しい社会状況において、高齢者を支えるマンパワーをどうにか確保することは、日本の今後において最優先課題の一つであると言えます。介護ロボットのさらなる活用拡大が期待されます。