介護士の夜勤の内容とは?時間帯やメリットデメリットも解説
「夜勤介護」というと、つらくて大変そうといういうイメージをもたれるかもしれません。入所施設だと24時間体制の介護が必要なので、ほとんどの介護士が夜勤を経験するわけですが、実際の仕事内容はどのようなものなのでしょうか。 今回は、介護士の夜勤について詳しく解説します。
「夜勤」というのは文字通り、夜間に勤務することをいいます。介護の夜勤者は昼間の勤務者より少ない傾向があり、就寝前後と起床時のケア、夜間の排せつ介助が主な仕事内容になります。そのほか、朝夕の食事の配膳と介助、食後の口腔ケア、消灯後の巡視や体位交換、バイタルチェックなどがあります。 夕方に出勤した際は、申し送りノートなどをチェックし日勤者との引継ぎをしっかり行い、利用者の体調確認や新規利用者の情報を把握します。退出時は日勤者に申し送りの引継ぎをし、夜間の記録などをしっかり整理することが重要です。
夜勤介護には、主に2つのスケジュールがあります。順に見ていきましょう。
2交代制は、日勤の9時から18時の8時間と、夜勤の16時から翌10時までの16時間に分かれます。2交代制は1回の夜間勤務時間がとても長いのが特徴で、医労連による2018年の介護施設夜勤実態調査では、2交代制が8割以上を占めているという結果が出ています。
3交代制は、7時から16時までの早番、13時から22時までの遅番、22時から翌7時までの夜勤に分かれています。夜勤者の1回あたりの勤務時間は2交代制よりも短く、早番や遅番と同等の勤務時間になります。
夜勤介護は日勤とは異なり、夜勤手当や割増賃金がもらえる点がメリットといえます。22時から翌朝5時までの7時間は、25%の割増賃金が発生します。 さらに、2交代制の場合は長時間勤務となるため、翌日は夜勤明けとなり急な業務がない限り休みになります。 デメリットは、夜間の勤務者は少なく一人で担当する利用者数が多くなることがあり、昼間の業務より責任が生じることです。また、夜間は利用者の体調急変も少なくないため、管理能力や緊急対応に迫られることが多いといえます。
夜間に勤務する介護士は、日勤者とは異なる巡回や体位交換などをする必要があり、利用者の急な体調急変などに対応する能力が問われます。また、夜勤者は人数も少ないので、日勤者よりも責任の負担が大きくなることも忘れてはいけません。 しかしその分、割増賃金や手当が支給されるので日勤よりも夜勤を中心に働く人もいます。昼間は家族の介護があったり学校に通っているなど、ライフスタイルに合わせて夜勤を選ぶ人もいるでしょう。 また、夜勤介護は介護士の健康面にも少なからず影響があります。健康面以外にもライフスタイル、給料面、業務責任などさまざまな視点から仕事内容を知り、夜間勤務をするか否か決めていきましょう。