介護保険制度とは?受けられるサービスを詳しく解説!
介護が必要になった高齢者に対して社会全体で支える制度に、介護保険サービスというものがあります。
介護保険サービスで利用できるサービスが何があるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では介護保険制度の概略と介護保険で受けられるサービスについて解説していきます。
介護保険制度とは、介護が必要な方に、その費用を給付してくれる保険です。
保険なので、皆で保険料を負担して、必要な方に給付する仕組みになっています。
40歳になると介護保険の加入が義務付けられ、保険料を支払う必要があり、40歳から64歳までの被保険者は加入している健康保険と一緒に徴収されます。
個別の保険料の決め方には各健康保険組合によって違いがあります。
協会けんぽや職場の健保、共済組合の医療保険に加入している方は、給与に介護保険料率を掛けて算出され、事業主がその半分を負担します。
負担が大きくなりすぎないように、また、低所得者の保険料軽減のために国の調整交付金が使われています。
介護保険で受けられるサービスは以下の6つがあります。
・訪問型サービス
・通所型サービス
・短期滞在型サービス
・施設サービス
・福祉用具に対するサービス
・住宅改修
どれも重要なサービスのため1つ1つ解説していきます。
訪問型サービスは以下のものを指します。
・訪問介護
・生活援助(掃除や洗濯、買い物や調理など)
・身体介護(入浴や排せつのお世話)
・訪問看護(医師の指示のもと、看護師が健康チェックや、療養上のお世話など)
・訪問入浴介護(自宅に浴槽を持ち込み入浴介助を受ける)
・訪問リハビリテーション(リハビリの専門家に訪問してもらい、自宅でリハビリを受ける)
・居宅療養管理指導(医師、歯科医師、薬剤師、栄養士などに訪問してもらい、療養上の管理・指導を受ける)
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間対応型の訪問介護・訪問看護サービス)
通所型サービスは以下のものを指します。
・デイサービス(食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するためのリハビリやレクリエーション、「おいしく、楽しく、安全に食べる」ための、口腔清掃や口唇・舌の機能訓練などを日帰りで行う)
・デイケア(施設や病院などで、日常生活の自立のために理学療法士、作業療法士などがリハビリを行う)
・認知症対応型通所介護(認知症と診断された高齢者が利用するデイサービス)
短期滞在型サービスは以下のものを指します。
・ショートステイ(施設などに短期間宿泊して、食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するためのリハビリの支援など。家族の介護負担軽減や施設入居準備などに利用できる)
施設サービスは以下のものを指します。
・特別養護老人ホーム(特養)
・介護老人保健施設(老健)
・介護療養型医療施設(療養病床 ※「介護医療院」に順次転換予定。)
福祉用具に対するサービスは以下のものを指します。
・介護ベッド、車椅子などのレンタル
・入浴・排せつ関係の福祉用具の購入費の助成(年間10万円が上限で、その1~3割を自己負担することで購入できる)
住宅改修は以下のようなリフォームを行うときに介護保険を利用できます。
・手すり
・バリアフリー
・和式トイレを洋式トイレへ
このようなリフォーム工事費用に補助金が支給されます。
最大20万円まで利用することができ、利用者はその1割〜3割を負担します。
また、有料老人ホームで、自治体から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているところは、介護サービスに介護保険が適用されます。
月額の費用もサービス内容もさまざまですので、よく調べてから利用するようにしましょう!
介護保険を利用することで、本人や家族にとってとても助けになります。
今後、核家族化が進み、高齢者を家庭だけで介護することが難しい時代になっていきます。
そのため、各自治体の窓口で介護保険の利用について詳しく説明を聞くようにしましょう。