介護うつの症状とは?介護者が意識するべき予防方法もご紹介
家族の介護をしている方の中には、介護が原因でうつ病を発症してしまう方がいらっしゃいます。
自分でも気が付かない間に症状が進行してしまうこともあるため、介護をしている方やこれから介護が始まるという方は、前もって介護うつについてある程度の知識をもっておくことが大切です。
そこで今回は、介護うつの症状や予防方法など、介護うつの基本的な知識についてご紹介します。
介護うつの症状を知っておくと、自分や家族に介護うつの症状が見られるようになった時に、いち早く気づき、悪化しないための対応をすばやくとることができます。
ただし、介護をしている人の中には、自分の不調を周囲に隠そうとする人もいるので、周囲の人の気付きが症状発見・改善のポイントになるでしょう。
介護うつを発症すると現れる、具体的な症状は次の5つです。
・睡眠リズムが崩れる。
・食欲不振になる。
・疲労感がたまってしまう。
・常に不安や焦りを感じ、神経質になる。
・思考障害が現れる。
介護うつになると、身体と心の両方に症状が現れます。
疲れているだけだと思って無理をしてしまうと、ますます悪化してしまう可能性があるので、少しでも異常があると感じたら、介護うつを疑ってみましょう。
もし二週間ほど症状が治まらなかった場合は、専門の病院を受診することをおすすめします。
家族の介護をしている方は、介護うつの予防方法をあらかじめ知っておくことで、ある程度発症を防ぐことができます。
介護うつの主な予防方法は次の5つです。
・介護の負担がなるべく一人に集中しないようにする。
・悩みを気軽に相談できる人を見つけておく。
・介護についての信頼できる情報を集める。
・趣味の時間や旅行など、自分のための時間を設ける。
・一人で完璧にこなそうとせず、介護サービスを適切に利用する。
介護とは、長く付き合っていかないといけないものなので、自分自身の心と身体の負担を貯めないようにしないと、介護うつを引き起こしかねません。
そのため、まずは家族や周囲の方に協力してもらい、介護の負担が一人に集中しない状況を作ることが大切です。
また、最近ではデイサービスやショートステイなど介護保険が適用されるサービスも充実してきています。
自宅での介護もホームヘルパーの方の力を借りることで、毎日介護をしている人の負担軽減にもなりますし、プロの介護を間近で見ることで、より効率がいい介護のアイデアを学ぶこともできるかもしれません。
すべての介護を自分や家族だけでしようとせずに、時にはこうしたプロの力も借りましょう。
そして、自分の心と身体の健康のためにも、適宜しっかり休み、気持ちをリフレッシュさせることも大事な予防方法です。
自分のすべてを犠牲にすることなく、ほどよい距離感で介護と付き合っていきましょう。
今回は、介護うつの症状や予防方法についてご紹介しました。
介護うつの症状は、一見疲れがたまっていたり、単に不調が続いているだけだと勘違いしてしまいがちです。
一体どう予防したらいいのか、どんな症状が現れたら専門医に相談すべきなのかを、介護する人はもちろん、家族など周囲の人たちが正しく知っておく必要があります。
ぜひ今回の記事を参考に、介護うつについて理解を深め、予防に取り組みましょう。